まごころを君に
こんにちは。
シンエヴァみてきました。
ふじまるGTです。
終わっちゃいましたね。
ネタバレを避けては感想を言えないので、見てない人は戻って下さい。
もうエヴァは作らないよ。っていう固い意志を感じるくらい綺麗に終わったな。って感じでしたよね。シンジ君が終盤綺麗に終わらせるための舞台装置になってしまっていた気もしますけどね。
精神抉ってくる感じがエヴァらしさだと思ってた部分もあるから、ちょっと優しすぎない?ってくらい説明してくれて、が故に賛否の議論は巻き起こらず、綺麗な終わりに続編を作る余地を与えない。もう完全に終わりました。
こんな書き方してるから否なのかと思うかもしれませんが、賛です。
良かった。
シンエヴァでやってることとか、テーマは旧劇と一緒でした。新しいメッセージは無い。
結局エヴァって何かって言うと、人との関わり方。みたいなテーマなんですよね。
人類補完計画です。
他人は何考えてるかわかんないから1つの物体になっちゃおう。ってのが人類補完計画なんですが、それを利用してユイにまた会いたいよ〜。ってのがゲンドウの願いで、でもユイがシンジにどうするか選ばせて、シンジは人は何考えてるかわかんないし、怖いし、傷つくかもしれないけど、でもそれでも人の中で生きていくって決断するのが旧劇。
そんな決断するだろうってわかるのがTV版ラスト2話。有名なおめでとうありがとう。です。
あの2話でシンジの内面がわかるから旧劇が理解できるんです。
シンエヴァも一緒なんですよ。
人類補完計画やっちゃうよ〜。ってゼーレの思惑とそれを利用してユイに会いたいんだよー!ってゲンドウの思惑。旧劇だとゼーレの方が上行ってたけど、シンエヴァはゲンドウが上行ったね。やってることは一緒なんです。
で、旧劇は、ほらオタクのお前達はこんなにも気持ち悪いんだぞ。っていうのを実写で劇場の映像をうつして、街中にアニメ顔の仮面被らせた人立たせて浮いてる映像を俺たちに叩きつけてきて、最後に気持ち悪い。終劇。
シンエヴァは、実はこれセットなんです。撮影だったんです。って裏側を見せていって君たちがこんなに夢中になっているものは作り物ですよ。最後のシンジの海のとことかも絵ですよ。ってやって、ね。卒業しようって。我々を現実に返そうとしてくるわけです。
旧劇は突き放すように叩きつけてきたのを、優しく諭すようにしてきただけで、いってることは一緒。
優しいってだけでこんなに納得できてしまうんですから。優しさって大切ですね。
旧劇はぶっきらぼうなんです。だから賛否でちゃった。シンエヴァは丁寧に一個ずつ説明してくれて、そして終わる。終わるんですよ。終わったんです。もう議論の余地がない。だって全部説明してくれるからね。俺は私はこんなふうに思ってたんだ。って。カウンセラーみたいになってたシンジくんがどんどん聞いて説明させてっちゃうから。正直ききたくない自分もいたよ。だって聞いたら終わっちゃうから。全員が説明しすぎるくらい気持ちを吐き出すから。もう実はこうだったんじゃないか。とか想像させてくれる気が全くない。終わらせにきてる!ってなったよ。
この作り直してちゃんと終わらせるっていうのがシンエヴァに課せられた役割だったんだ。って思いました。
なんかエヴァってずっとあるような永遠のコンテンツのように感じていたけど、あぁ、終わるんだ。って。当たり前のことなのに、そんなコンテンツいくつも見てきたのに、なんでエヴァは永遠のように思っていたんだろうか。それをはっきり理解して、寂しいけどよかった。ありがとう。さようなら。ってなったね。
新劇場版で演出とかは違えど、終始やり直してて、シンエヴァでいよいよ全く新しいエヴァの世界に突入するんだって予測してたけど、違った。本当にやり直しただけだった。
もちろんやり直しの見せ方は違った角度から見せてくれるからたまんなかったよ。
エヴァに飼い慣らされた人は、あ。これはやべぇ。またシンジくんが塞ぎ込んじゃうよ。ってシーンがいくつかありましたよね。ハラハラしたはず。綾波が溶けた時とか、アスカが使徒化した時とか、闇堕ちしていつものエヴァかぁ?って思う瞬間もあったけど、ならないんです。終わるから。
最初に目覚めた時にトウジが優しくて、ケンスケが優しくて綾波に対しても村のみんなが優しくて、委員長が優しくて、特に、さよならはまた会うためのおまじないって綾波に教えてあげるのがまたね。泣けちゃう。ヤシマ作戦で別れ際にさよならって言った綾波に。正確にはあの綾波じゃないけどね。なんやかんやアスカも気にかけてくれて、人の優しさってのは生きていく上で本当に大切なものなんだよ。って教えてくれてます。
だからシンジは立ち直る。
前を向くんです。終わらせるためにね。
ミサトさんの本当はシンジくんはもうエヴァにのせないであげたい。辛い思いは私が全部背負う的なやつ。
Qの時に言ってやれよ。とは思いましたけどね。
あのすべてのエヴァを槍で貫いていくシーンはなんとなくウケました。パチンコまで補完すんのかよ。って。あれ絶対パチンコの演出に採用されますよね。
シーン一個一個言っていくと、長くなるからまとめると、TV版からQまで全部のシーンをまとめてニヤッとさせてくれるサービス映画です。
ただニヤッとなるより先にアツさとか終わる悲しみとかなんか言葉にしにくい感情のモヤモヤで終始涙がじわじわしてました。
最後のゲンドウと戦うシーンが最大の見どころだと思いますが、全部セットぶっ壊していって、最後はスタジオから綾波が出ていって、はい撮影終了。からのシンジくんの色がなくなって、線になって
無になって最後は紙になって終わったらたぶん今までのエヴァ。
まにあったー!っつってマリがやってくるところからまた色がついて新しい世界が広がるとここれがシンエヴァですよね。優しいなぁ。
最後のホームに全員集合してるのはちょっとやりすぎな気もしましたが、もう終わりだしいいか。
旧劇で突き放したのに、離れないから優しくして離してくるっていう北風と太陽みたいな展開でした。
制作陣は完全にエヴァ作りきって卒業、緒方さんもさよならすべてのエヴァンゲリオンって言って終わり。俺たちもエヴァ卒業。ありがとうございました!って映画館出たら、グッズ売ってる。
し、買ってる。矛盾というか、何も受け取ってない。っていうかね。商業だからね。しょうがないよね。本来こんなエヴァの話をしてること自体ダメなんだよ。卒業できてないことになっちゃうからね。でもいいじゃないか。好きなんだから。
さよならはまた会うためのおまじないだから。
いつかまた会いましょう。
終わり。